土屋 利雄 (海洋研究開発機構 横浜研究所 情報業務部長)(第99回流体懇話会のご案内)



		       第99回流体懇話会のご案内

                                                     平成16年7月16日

流体懇話会の講演会を下記のように開催いたします。どうぞご参加下さい。

日時:平成16年7月30日(金) 16:30〜18:00

場所:電気通信大学 東4号館 8階 AV会議室


講師:土屋  利雄 (海洋研究開発機構 横浜研究所 情報業務部長)
題目:水中音響研究の現状
概要:
 海の中は,音の世界である。海水中では,電波や光は,すぐに減衰してしま
うが,音波は非常に遠くまで伝わる。昔から船乗りたちは、経験的に音は水中
でよく伝わることを知っていた。しかし,学問としての水中音響学は,20世
紀初頭,豪華客船タイタニック号が北大西洋上で氷山に衝突し多数の人命が失
われ、それが引き金となり航路の障害物を音波で探知しようという研究から始
まった。その後,第一次世界大戦が勃発し,ドイツの潜水艦を探知するために
ソーナー(sonar:Sound Navigation And Ranging―水中音波探知器)の開発
が開始された。第二次世界大戦中に武器として飛躍的に進歩したソーナーは,
戦後,魚群探知機や音響測深器などの平和目的に転用され,我々の生活に大き
く役立っている。
 現在,潜水調査船や無人探査機により、深海域の調査が盛んに行われるよう
になり,多くの貴重な発見がなされている。このような背景には深海で利用で
きるソーナーの急速な進歩があり,エレクトロニクス技術と高速コンピュータ
による信号処理技術や数値シミュレーションによる音波の伝搬研究の発展によ
り支えられている。海洋におけるソーナーの利用は,数千kmもの海洋構造を計
測する音響トモグラフィ技術から、数mの距離で光学カメラのように使用できる
ソーナーやカラー画像を深海底から送ることのできる高速ディジタル通信技術
までを網羅している。そして,海中における電波の替わりとして,様々な海洋
の現象の把握や情報の伝送の手段として、益々その利用範囲を拡大してきてい
る。
 今回は、ソーナーの原理や歴史,最新機器について簡単に説明し,実際に我々
が行った沈没船やロケット残骸の探索手法などについて紹介する。

                                      流体懇話会事務局(電気通信大学)
                                    TEL:0424-43-5438,FAX:0424-88-6371
                                         naoya@miyazaki.mce.uec.ac.jp
                        web: http://www.miyazaki.mce.uec.ac.jp/konwa/
                                             参加費無料・参加登録不要
                               案内送信の登録・削除も上記までお気軽に


流体懇話会のお知らせ

連絡は懇話会事務局(naoya@miyazaki.mce.uec.ac.jp) まで

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