第157回流体懇話会のお知らせ

水曜日 13 4月 2016 at 12:34 pm

下記のように第157回流体懇話会を開催いたします.


講演題目

海洋地球科学に見られる混相乱流プロセスの解明とモデル化、さらに社会応用まで

講師

大西 領  (国立研究開発法人 海洋研究開発機構・地球情報基盤センター 地球シミュレーション総合研究開発グループ グループリーダー,主任研究員)

日時

2016年6月10日(金) 16:30-18:00

場所

電気通信大学 東4号館 8階 AV会議室
学内マップの11番が「東4号館」です)

概要

地球科学シミュレーションの高解像度化に伴いミクロスケールの複雑乱流プロセスの重要性が増しており、それら乱流プロセスを解明することは地球科学シミュレーションの信頼性向上につながる重要な課題である。例えば、高風速下で風波乱流の影響を受けて波しぶきが飛び、そのしぶきが蒸発することによって潜熱交換を促進、蒸発したしぶきは乱流混合の影響を受けながら舞い上がって雲凝結核となり、雲粒を形成、その雲粒が活発な対流雲の中で乱流の影響を受けながら凝縮および衝突成長していく。十分に成長した雨粒は、ときには衝突分裂を起こしながら降水粒子として地面や海水面に戻ってくる。これらの一連の混相乱流プロセスは、例えば、噴霧燃焼にも見られるプロセスであり、工学分野にとっても重要である。我々の研究グループでは、大規模かつ精緻な数値計算によって上記の混相乱流プロセスの解明とモデル化を行ってきた。また、それら成果を使って気象モデルを高度化する研究にも取り組むとともに、社会応用も図ってきた。本発表では、これらの研究成果を概説する。


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